未経験から始めるSAP転職必要なスキルと学習方法

2024年11月26日

当ページのリンクには広告が含まれています。

この記事を書いた人

しば

＃ GAFAM現役社員（技術職）| ITキャリア20年+
＃２流文系卒 | 底辺からのGAFAM転職成功者
＃年収1800万円+
＃転職のコツ教えます

はじめに

企業が業務効率を最大化し、競争力を維持するために、SAPの導入はますます一般的になっています。SAPはその柔軟性と統合力で広く認識されており、その専門知識を持つ人材の需要は年々増加しています。未経験者でもその波に乗り、成功するための道を探求することは可能です。この記事では、未経験者がSAP分野への転職を成功させるために必要なスキルや学習方法を詳しく解説します。

SAPとは何か？その基本を理解する

SAPとは？　

SAP（Systems, Applications, and Products in Data Processing）は、エスエーピーと読みます。SAPは、企業がその業務プロセスを統合的に管理するためのERP（Enterprise Resource Planning）ソフトウェアです。企業のあらゆる業務エリアをカバーしており、データの一元管理による効率化を実現します。

わかりやすく言うと
ERPは、企業全体の業務を一つのシステムで管理する仕組みです。これにより、バラバラだった情報（販売、在庫、会計、人事など）が一つのプラットフォームで共有され、無駄やミスが減ります。

Enterprise Resource Planning（ERP）とは？

ERP（エンタープライズリソースプランニング）は、企業の経営資源（人材、設備、在庫、資金など）を一元的に管理・最適化するためのシステムや考え方を指します。企業活動全体を効率化し、データを統合することで、部門間の連携を強化することを目的としています。

ERPのユースケース

販売部門が商品を売ると、ERPシステムが自動で在庫を減らし、同時に会計部門に売上のデータが共有されます。
製造部門が部品を注文すると、ERPが予算を確認し、必要なら経費を管理する財務部門に通知します。

ERPのメリット

業務効率の向上: データが一元化され、部門間の情報共有がスムーズになる。
コスト削減: 無駄な在庫や作業の重複を減らせる。
意思決定の迅速化: リアルタイムで全社の状況を把握可能。
データの正確性向上: 手動入力の手間が減り、ミスが少なくなる。

2, 3年目のプログラマー

高いコストを払ってもERPソフトを導入することで、企業はコスト削減できて、仕事の質も上がって、迅速な意思決定ができるわけか。

しば

企業がERPを使うとQ（品質品質）C（コスト削減）D（納期の速さ）を同時に達成することが可能になります。通常だとQCDを同時に達成することはトレードオフと言われています。

主要なモジュール

財務会計（FI/CO）：企業の財務情報を総合的に管理し、経営判断をサポートします。
在庫管理（MM）：商品や材料の在庫を最適化し、供給チェーンの効率を向上させます。
販売管理（SD）：販売活動を一元管理し、顧客対応を改善するためのツールを提供します。
人事管理（HCM）：人材の採用、育成、評価管理を支援し、組織の人的資源を最大限に活用します。

これら各モジュールの詳細な理解は、SAPの全体像をつかむために不可欠です。そしてこれらがどのように連携し、組織全体にどのようにデータを流すかを把握することが鍵となります。

代表的なERPソフトウェア

SAP: 世界中で使われるERPのトップ企業。
Oracle ERP: グローバルで幅広い業界に対応。
Microsoft Dynamics: 中小企業に人気。

未経験者が目指すべきSAP関連のスキル

SAP分野への転職を目指す際、以下のスキルセットを身につけることが非常に有益です。

ERPの知識

ERPの基本概念を理解することで、企業がなぜSAPを導入するのか、そのメリットを把握できます。企業のプロセスを包括的に理解することは、SAPシステムを最大限に活用するために必要です。

ERP初心者向け書籍

テクノロジースキル

プログラミング言語（ABAP）：SAPのカスタマイズに不可欠なABAPの基礎を学ぶことは、技術的な職務を目指す上で大いに役立ちます。
データベース管理：SAPは多くのデータを扱うため、データベースに関する知識は必須です。SQLなどの基礎があると良いでしょう。
クラウドコンピューティング：クラウド技術の進化に伴い、SAP S/4HANAのような最新ソリューションに対応できるように、基礎的なクラウド技術を学ぶことが推奨されます。

2, 3年目のプログラマー

Webエンジニアだからデータベースは理解できる。クラウドも少し使ったことある。あとはABAPか。

しば

素晴らしいマインドですね。ABAPは特別なお作法があるものの、難しい言語ではないよ。

ABAP テーブルの作成例

DATA: lv_table TYPE string.
lv_table = 'MY_NEW_TABLE'.

ABAP データエレメントの作成例

DATA: lv_data_element TYPE string.
lv_data_element = 'MY_NEW_DATA_ELEMENT'.

ABAP テーブルデータの照会

DATA: lt_table TYPE TABLE OF my_new_table,
wa_table TYPE my_new_table.

SELECT * INTO TABLE lt_table FROM my_new_table.

LOOP AT lt_table INTO wa_table.
WRITE: / wa_table-field1, wa_table-field2.
ENDLOOP.

2, 3年目のプログラマー

テーブルを作成して、モデルみたいなものを作成して、SQLのSELECT文みたいな命令でデータを取得するのか。なんとなく理解できた。

業種知識

特定の業界（例：製造、物流、金融）の業務プロセスを理解することで、SAPの実践的な提案が可能になり、転職活動を有利に運ぶことができます。

しば

製造、物流、金融などの業界に縁がなくても、まずはテクニカルな基礎をマスターして、最初のSAP案件獲得を目指そう。業界ナレッジは案件をこなす毎に身についてくるから大丈夫。

SAP転職に必要なソフトスキル

技術的スキルに加えて、職場でパフォーマンスを発揮するためには以下のソフトスキルが求められます。

コミュニケーション能力

プロジェクトチーム内外での効果的なコミュニケーションが成功の鍵です。技術的情報を分かりやすく伝えることができる能力は特に重宝されます。

プロジェクト管理スキル

プロジェクトの進捗を効率的に管理する能力が求められます。タスクをスケジュール化し、リスクを予測して対応するスキルは、SAPプロジェクトでは非常に有用です。

2, 3年目のプログラマー

これはWeb開発でもよく聞きます。

効果的な学習方法でスキルを磨く

以下の方法を活用して、効率的にスキルを向上させましょう。

オンラインコースとトレーニング

プラットフォームの活用：Coursera、Udemy、OpenSAPなどを利用し、SAPに関する多様なコースを受講できます。基礎から応用まで幅広く学ぶことができ、自己ペースで進められるのが魅力です。
SAP公式教育サービス：SAPの公式トレーニングを受講することで、最新のアップデートや実践的な知識を習得できます。公式からの情報は常に正確で信頼がおけます。

認定試験の取得

SAP認定資格：SAP Certified資格は、あなたの専門知識を客観的に示すもので、転職市場での価値を高めます。業界で認知される資格を取得することで、信頼度を大きく向上させましょう。
- レベル選択：自分の経験値と目標に最適なレベルを選び、段階的にスキルアップを目指します。

レベル	概要	対象者	例
Associate	初学者向け。SAP製品やモジュールに関する基本的な知識を証明する資格。	– 初めてSAPに触れる人。 – 1～2年の実務経験を持つ人。	– SAP Certified Application Associate – SAP S/4HANA Sales – SAP Certified Technology Associate – SAP HANA
Specialist	アソシエイト資格を補完し、特定の分野やスキルに特化した能力を証明。	– 特定のモジュール（例: 財務、販売）や分野の専門家を目指す人。	– SAP Certified Specialist – SAP Activate for Cloud Solutions Project Manager
Professional	高度なスキルと実務経験を持つ専門家向け。プロジェクトをリードする能力を証明する資格。	– SAPプロジェクトでの豊富な経験を持つ人。 – 高度な専門性が求められるポジションを目指す人。	– SAP Certified Technology Professional – SAP S/4HANA System Administration

書籍とドキュメントの活用

参考書の読破：実務に基づいたコンテンツを持つ書籍を読むと、理論を実践に移す際に役立ちます。具体的なユースケースに触れることで、より深い理解が得られます。

実践練習

シミュレーション環境：トレーニングや教材で提供されるシミュレーション環境を活用し、実際の業務に近い操作を練習しましょう。
システム環境の活用：無料のSAP環境やトライアルバージョンを利用し、実際に触れることで確実にスキルを高めます。

ネットワーキングとコミュニティの活用

人脈づくりはキャリアの成功に欠かせません。有益な情報を共有し合い、相互に刺激しあえる場を見つけましょう。

専門家との交流

オンラインプラットフォーム：LinkedInなどのプロフェッショナルネットワークを活用して、SAPの専門家と繋がることで、リアルな市場動向を感じ取れます。
専門フォーラム：SAP関連のフォーラムでは、Q&Aやディスカッションを通じて貴重な知識を得ることができます。

イベントへの参加

SAPイベント：SAP主催のイベントやセミナーは、新しい知識の取得に加えて、プロフェッショナルな繋がりを広げる機会となります。
ビジネス会議：業界の動向や最新トレンドに直接触れることができ、自身のキャリアプランを明確にする助けとなります。

未経験からのSAP転職を成功させるポイント

計画的な学習と実践：目標に向けた明確な学習計画を立て、継続してスキルを磨き続けましょう。
ソフトスキルの強化：コミュニケーションやプロジェクト管理スキルを磨くことで、職場での評価を高めましょう。
業界知識の習得：興味のある業界についての理解を深めることで、転職先での即戦力としての価値を提供できます。

まとめ

未経験からのSAP転職は挑戦に思えるかもしれませんが、しっかりとした計画と継続的な努力で成功に近づくことができます。ネットワーキングやコミュニティを活用し、最新情報を得ながら自身の実務知識を広げる努力を続けましょう。新しいキャリアへの何歩かを踏み出し、あなたの未来を切り開いてください。成功を祈っています！

よかったらシェアしてね！